「温かいは温かく、冷たいは冷たく」──凝ってないけど、おいしく作りたい
「そんなに品数作るなんて、きっとすごく凝った料理をしてるんでしょ?」
と言われることがあります。
……してないんです。ほんとに。
凝った料理、得意じゃないし、手順が多いとパニックになるし、
きっちり計量も苦手で、「ちょっと目分量」で生きてます。
でも、そんな私でも「これは大事にしてる」というルールがあって、
それが、「冷たいものは冷たく、温かいものは温かく出す」こと。
難しいことはしてないけど、
おいしいって思ってもらえる(自分で思える)ための小さな工夫、まとめてみます。

🌡温度だけは裏切らないから
盛り付けの技術も、色合わせも、調味料の正解も、いまだに手探りな私ですが、
「この温度で出したい」という気持ちだけはいつも強く持っています。
たとえば──
- マリネや酢の物は、最初に作って冷蔵庫へ。
数時間置いて、しっかり冷たくしてから出す。味が染みて、酸味もきゅっと引き立つ。 - 唐揚げやグリル系は、火を通した後に一度休ませて、
食べる直前に“もう一回だけ加熱”。表面がカリッと復活して感動すらあります。 - 味噌汁やスープは、食卓を整えてから最後に温めてよそう。
おかずと時間差で仕上がるようにしておく。
これだけのことなんですが、「あっ、ちゃんと温かい…!」って思える料理って、
心に残るんですよね。
⌛週末の料理は2〜3時間、「ざっくり構成」を描いてから
「そんなに作ってるなら、1日中キッチンにいるんですか?」と聞かれることもあります。
でも週末の料理はだいたい2〜3時間くらい。
ただし、“なんとなく”作ってるようで、実はある程度ざっくり全体の構成をイメージしてから調理を始めています。
👉たとえば、こんな流れ
- 冷たい系(マリネ・酢の物・白和えなど)を先に作って冷蔵庫へ
- フルーツ等がある場合も先にむいて冷やしておく
- 根菜や火が通りにくいものを先に下ごしらえ
- 炒め物・揚げ物は「冷めても崩れないもの」から作っておく
- メイン(唐揚げ・グリル・焼き物)は食べる直前に再加熱 or 盛り付け直前で仕上げ
- 味噌汁などの汁物は一番最後に火をつける
この流れに乗せておくと、バタバタせずに“おいしいタイミング”で出せることが多いんです。
もちろん、「今日は時間ないな〜」という日は、
市販の惣菜や作り置きに全幅の信頼を寄せる日もあります(笑)
🕛タイマーなしでも迷わない!ぴより流・料理のフローチャート
① 調理スタート!
↓
② フルーツ・おやつ系がある?
→ YES:先にむいて冷蔵庫で冷やす
→ NO :スキップ
↓
③ 冷たい副菜(マリネ・酢の物・白和えなど)を先に作って冷蔵庫へ
↓
④ 根菜や火の通りにくい野菜を下ごしらえ・下茹で
↓
⑤ 炒め物や揚げ物のうち「冷めても大丈夫なもの」から調理
↓
⑥ メイン(唐揚げ・焼き魚など)
→ 仕上げておく or 食べる直前に再加熱予定で保留
↓
⑦ 味噌汁やスープなどは最後に火をつけて温める
↓
⑧ 全体を盛り付ける
→ 温かい・冷たいを意識して「おいしいタイミング」で食卓へ!
❓行き当たりばったりでも「全体のバランス」は見てる
作っている途中で、「あ、これも食べたいな」「余ったナスがあるから副菜にしよう」
という“思いつき”はよくあります。
でも、そこでもちょっとだけ意識しているのが、
「この料理が入っても、全体のバランス崩れない?」という視点。
- すでに茶色のおかずが多いなら、思いつきの一品は緑や赤の野菜系に
- 甘い煮物を入れたなら、追加で思いついたものは酸味系やピリ辛に
- 揚げ物+炒め物になりそうなら、間に冷たい和え物やフレッシュ系を
この「気まぐれOK・でも調和はとる」スタイルが、
結果的に品数が多くてもうるさくない献立につながっているのかもしれません。
あとから見返すと「思いつきで作ったのに、あの小鉢よかったな」なんて発見もあったりします。
❤手間より“おいしい瞬間”を残す工夫を
料理が上手な人って、「何を引き算するかを知っている」と言われることがあります。
私の場合は、「手間を引いて、でもおいしさの“瞬間”は残す」ようにしています。
凝ったことをしなくても、
レシピ通りじゃなくても、
技術が高くなくても──
ちゃんと冷たいものは冷たく、温かいものは温かく。
それだけで、「今日もちゃんと作ったなぁ」と思えるし、
「また作りたいな」と思えるのです。
🍚おわりに:料理は“正解”より、“気持ちよく食べたいかどうか”
料理の正解なんて、本当は存在しないと思っています。
ただ、食べるときに「うん、おいしい」「ちゃんと温かい」「冷えてる〜最高!」って思える瞬間を、
ちゃんと自分が楽しめていたら、それが一番。
だから私はこれからも、
凝らなくていい。完璧じゃなくていい。
でも、“気持ちのいい食卓”は、これからも作っていきたい。
料理は、生活の中のごほうび。
その瞬間の温度を、逃さずに味わえたら、それで十分だと思っています。
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