【エッセイ】私の料理履歴書

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【エッセイ】私の料理履歴書

🍳はじまりは“調理実習レベル”

正直に言うと、私はもともと料理が得意ではありませんでした。
それこそ学生時代の調理実習で「ジャガイモの皮はこう剥く」みたいなことを習ったくらいの知識で、あとはカップラーメンを作れるかどうか、というレベル。料理という言葉に、ちょっと苦手意識すらあったかもしれません。

結婚して、いよいよ「ごはんを作る側」になってはじめて、現実に直面しました。
…いや、もうほんと、最初のころの夕飯は目も当てられないものでした。
食材の火の通し方がわからず、肉が生焼けのまま出てしまったり、「これは味がないのか?それとも素材の味を活かしているのか?」みたいな謎の副菜を作ったり…。

それでも当時の私がありがたかったのは、「得意じゃないけど、なんとかしよう」と素直に思えたことです。恥も外聞もなく、頼れるものには全部頼りました。

🍱ミールキットが先生だった

そこで私が最初に手を伸ばしたのが、ミールキットでした。
食材も全部カット済みで、調味料まで小袋でついてくるあのサービス。
一から作るのはハードルが高かったけど、あれなら作り方が丁寧に書いてあるし、間違いようがない。とりあえずの「ごはんが作れた!」という達成感をくれる救世主でした。

でも今思うと、あの頃のミールキットこそが、私にとって“料理の基礎の通信講座”みたいな存在だったのかもしれません。
「野菜は最初に炒めると水が出るんだな」とか「肉に火が通ったかどうかの見分け方」とか、自然と身についていったんです。

そしてあるとき、気づきました。
「これ、別にミールキットじゃなくても作れそうじゃない?」と。
それが、次のステップへの入り口でした。

ミールキットで作ったミールキットっぽいごはん(2018年)

📚「献立完コピ」期に突入

ミールキットを卒業してから、しばらくは料理本や献立ブログを“完コピ”する時期が続きました。
もう一から自分で考えるのは無理!ということで、完全にレシピ通り、分量も手順もそっくりそのまま。

だけど、これが意外と楽しかったんです。
本の中で提案されている献立を再現するだけなのに、「あ、今日はなんか“ちゃんとした人”みたい…!」ってちょっと気分が上がったりして。

この頃はちょっとずつ食器も増えていって、見栄えや盛り付けも意識し始めた頃だったと思います。
レシピの中に「小鉢に盛って」と書かれていれば、「小鉢ってこれかな?」と自分なりに探したり、テーブルの上をちょっと整えてみたり。

私にとっての「盛り付け」の楽しさは、この時期に生まれました。
何より、献立単位で“組み立てていく”スタイルは、今のごはん作りの原点かもしれません。

🕒週末作り置き10品チャレンジ

そしてさらに生活スタイルが変わり、フルタイム勤務になると、平日毎日料理をする余裕がなくなってきました。
でも、せっかく「作れるようになってきた」自信も失いたくない。

そこで自然と始まったのが、週末の作り置き10品チャレンジでした。
ご飯を炊いて、主菜・副菜を何品か作って、保存容器に詰めていく。
正直なところ、これは大変でしたが、やっているうちに「段取り」や「同時進行」のスキルがぐんぐん鍛えられました。

「根菜は火が通りにくいから先に煮ておこう」
「揚げ物は冷めても崩れないものから作って、最後にサラダで締めよう」
そんな風に、自然と“料理の優先順位”が頭の中で整理されるようになってきたんです。

この頃には、自分でレシピをアレンジすることも増えてきました。
ミールキットから始まって、ここまで来たか…とちょっと感慨深くなったりもして。

🍽️今のスタイルは“ちょっとずつ”の積み重ね

今の私は、週末に品数多めの定食スタイルのごはんを作るのが楽しみになっています。
でも、これは最初からできたわけでも、料理が得意だったわけでもありません。

ただ、ありがたいことに私は、
「ミールキット → 献立完コピ → 作り置き → 応用」という、
ちょっとずつ段階を踏んでこれたんです。
ちょうどいいタイミングで、ちょうどいいハードルが目の前に現れてくれた感じ。

それをひとつずつ越えていったら、いつの間にかここにいました。
だから、もし「私には無理」と思っている方がいたら、まずはミールキットでも、レシピのマネでも、冷凍食品でもいいので、“やってみる”ことから始めてみてほしいです。

きっとどこかに、あなたにとっての“ちょうどいいハードル”が待ってるはずです。


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